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CEI照月湖10月大会120km |
◆競技インフォメーション
◆競技ダイジェスト
◆ライダーインタビュー
優勝:北池 ひろみ&ヤノス
2位:佐々木 保&ファウスト
3位:谷 邦彦&勝太郎
◆競技インフォメーション
第4戦目を迎えた「照月湖CEI」シリーズ。2010年ケンタッキー世界選手権を目指して、2009年に4回、さらに2010年には3回実施されることになり、今回を含めて、残り4回の開催が予定されています。
今シーズン最後を締めくくる10月大会では、80kmと120kmの2競技が開催。世界を目指す新たな強豪馬が登場しました。
世界選手権のクオリファイゲームとなる120km競技には、7組の人馬がエントリー。
2007年の照月湖CEI160kmを完走したダフーム、2009年シリーズ第2戦・80kmで優勝したヤノス、準優勝したショーなどが、今シーズンの120km競技に初登場。
その他、第2戦120kmを完走したティッカー・テープ、ファウスト、第1戦120kmを完走したカリーム、そして、第1戦・第2戦の120kmを完走し、すでに3つのクオリファイ条件をクリアしている勝太郎などが参戦しました。
120kmの今回は、時速13km以上という条件もなくどの馬も、まずは完走し、クオリファイ条件をクリアすることが目標となります。
◆競技ダイジェスト
◇第1レグ◇
2009年「照月湖CEI」シリーズを締めくくる第4戦。クオリファイゲームとなるCEI**120km競技は、10月10日(土)の早朝5時に出発。まだあたりが暗闇に包まれる中、今シーズン最後のスタートが切られました。
120km競技の第1レグは35km。まずは、期待のルーキー、カリームを先頭に、第1戦80km、第2戦120kmを完走したファウスト、ティッカー・テープが出発。同時開催のCEI*80km、国内競技80kmの3人馬とともに、スタートを切りました。
そのすぐ後に、現役スタリオンのヤノスが続きます。
その後、2005年の全日本チャンピオン・ホースの勝太郎と、北海道から参戦したダフームの、国産馬2頭が出発。
最後に、同じく北海道から参戦した国産馬、ショーがスタートしました。
120kmのクオリファイ条件は、最低走行時間内に完走すること。160km競技で求められる国際基準・時速13kmを意識し、ハイペースで走行するグループと、完走に徹するグループなど、それぞれの作戦により、バラバラのスタートとなりました。
先頭に立ったカリームは、所属するアラビアン・ホース・ランチでは珍しく、海外実績がほとんどない状態でアメリカから連れて来られた新馬。照月湖国内競技で鍛えられ、今シーズンは、第1戦で初の120km競技を見事完走。高い素質を秘めた期待のルーキーが、レースを引っ張ります。
中盤以降は、国内競技80kmの人馬たちを含めた先頭グループに、勝太郎、ヤノスなども追いつき、上位5頭はまとまって走行。
一日中雨が降り続いた第3戦とはうってかわって、今回は、本来の照月湖CEI大会らしく、清々しい空模様。前日の台風の影響で川が増水し、時間のかかる川渡りがなくなったこともあり、先頭グループは、軽快なペースで走行を続けます。
一方、第2グループは、完走を目指すダフームが、CEI*80km競技のオセロ・ファーストと走行。
最後に、同じく完走を目指すショーが続く展開となりました。
第1レグは、ファウスト、カリーム、ティッカー・テープ、勝太郎たちが最初にゴールラインを通過。そのすぐ後にヤノスも続き、上位5頭はほぼ横並びでゴール。
20分ほど遅れてダフーム、さらに5分ほど経ってショーもゴールしました。
最初に第1レグの馬体検査に入ったのが、カリーム。天気がよく、時間のかかる川渡りがないなど、走りやすい条件が揃っていたとはいえ、カリームは、北軽井沢の山岳コースで時速16.1kmという驚異的なタイムをマーク。しかし、馬自身はスタミナも十分に残していたのですが、前日の台風の影響で悪化した路面に足をとられたのか、第1レグの馬体検査で、歩様が乱れる跛行により、なんと失権となってしまいました。
早くも第1レグで失権馬が出てしまったものの、ティッカー・テープの時速16kmを始め、上位4頭は、好タイムをマーク。完走に徹した2頭も国際基準の時速13kmを上回り、天気のよい好条件の中、好成績となりました。
◇第2レグ◇
第2レグの走行距離は25km。第1レグで姿を消したカリームに変わって、先頭に立ったのが、ティッカー・テープでした。
ティッカー・テープは、もとはアメリカの競馬馬で、日本に来てから本格的なエンデュランスを開始。照月湖国内大会で徐々に力をつけ、現在は、ライダーたちに「先生」と呼ばれるほど頼もしい馬に成長。前回の第3戦160kmでは、代謝異常で失権となりましたが、第1戦80km、第2戦120kmを完走しており、17才と高齢ながらも、先陣を切ってレースを引っ張ります。
先頭グループには、このティッカー・テープの他に、ファウスト、ヤノスなどの海外実績豊富なアメリカ産馬と、北海道生まれの国産馬、勝太郎がほぼまとまって走行。
勝太郎は、2005年全日本選手権チャンピオンホースで、2007年の照月湖CEI160kmに加え、今シーズン第1戦120km、第2戦120kmと、すでに3つのクオリファイ条件をクリアしています。
その他、勝太郎と同じく国産馬で、北海道から参戦した2頭は、先頭グループからやや離れて、それぞれ完走に徹して走行。
第2グループで単独走行するダフームは、アパルーサと道産子のハーフ。2007年の照月湖CEI160kmを完走しており、オーバーペースにさえならなければ、距離が伸びても絶対完走できるという実力馬。スピードはあるものの、完走だけを目指す今回は、ペースを一定に保って慎重な走行を続けます。
また、スタートから終始、最後方でレースを進めているショーは、北海道産のクオーターホース。2005年全日本選手権3位入賞をはじめ、自身も国内の競技会で活躍する一方、CEIシリーズでもお馴染みのスピリッツやティムなど、優秀なエンデュランスホースたちを生み出した父親としても知られています。
第2レグは、ファウスト、ティッカー・テープ、ヤノス、勝太郎の上位4頭が、揃ってゴール。
第2グループのダフームは、それからおよそ40分後に到着。
最後方のショーは、トップからおよそ1時間後にゴールしました。
第2レグの馬体検査では、先頭グループでレースを引っ張ったティッカー・テープとファウストが、わずかな歩様の乱れを指摘され、再度、歩様検査を実施。緊張が走りましたが、3名の獣医師による投票の結果、2頭とも、無事、馬体検査を通過。
その他の馬たちも、順調に馬体検査を通過しました。
天候に恵まれ、人馬ともに走りやすい好条件のなか、上位4頭は、引き続き時速15km近いハイペースをキープ。
ティッカーテープとファウストが、馬体検査でわずかな歩様の乱れを指摘されたものの、全頭揃って、第3レグに進出しました。
◇第3レグ◇
第3レグの走行距離は35km。ティッカー・テープ、勝太郎、ファウストの3頭はほぼ同時にスタート。すぐ後に出発したヤノスが追いつく展開となりました。
第2レグまで先頭グループでレースを引っ張ったファウストとティッカー・テープは、これまでに、2スター120km以上のクオリファイ条件をそれぞれ1つずつクリア。今回完走できれば、あとは3スター160kmを時速13km以上で完走すれば、クオリファイ獲得が決まります。
第2レグの馬体検査で、歩様の乱れを指摘された2頭は、第3レグで、ややペースダウン。もともと完走狙いの勝太郎とともに、慎重な走行に切り替えます。
一方、馬体検査も優秀な成績で通過していたヤノスは、ここで先頭グループの3頭を抜き去り、トップに立ちました。
ヤノスは、日本では珍しいハンガリー産のシャギア・アラブ。シャギア・アラブと純血アラブとをかけ合わせると、優秀なエンデュランスホースが生まれるため、日本に輸入された現役スタリオンです。160kmの完走実績を含め、アメリカで最も活躍したシャギア・アラブで、今シーズン第2戦80kmを優勝して、今回の120kmに駒を進めてきました。
もともと照月湖で開催されるエンデュランス大会は、いつも天候に恵まれることで知られていましたが、特に今回は、快晴に加えて、気温も適度に涼しいなど、人馬ともに走りやすい条件が揃いました。大会の象徴でもある照月湖の周りを、紅葉が彩り始め、美しい景観の中で、それぞれ順調な走行を続けます。
エンデュランスは、正式には80kmから160kmの競技を指しますが、CEI照月湖大会では、20kmや40kmなどのトレーニングライドも実施されています。
世界を目指すとなれば、騎乗技術はもちろん、馬のコンディションを見極める能力やレース戦略など、数々の高度なスキルが求められます。しかし、20kmのトレーニングライドであれば、速歩で騎乗できれば、誰もが気軽に参加できます。
自然の中で、馬上から素晴らしい景観を楽しむ。その感動を気軽に体感できることも、エンデュランスが、世界中に普及した理由の一つと言えるでしょう。
第3レグのゴール地点に最初に登場したのは、中盤で先頭グループを抜け出し、トップに立ったヤノスでした。
20分ほど後に、勝太郎とファウストがゴールラインを通過。すぐ後に、ティッカー・テープもゴールしました。
単独トップで第3レグの馬体検査に入ったヤノスは、余裕を持って通過。第2レグでは、投票による歩様検査が実施されたファウストも、第3レグの走行中に回復し、難なく通過。勝太郎とともに、無事、最終第4レグ進出を決めました。
しかし、ティッカー・テープは、第2レグの馬体検査に続き、歩様の乱れが指摘され、再び、投票による歩様検査。前半のハイペースが堪えたのか、残念ながらここで、跛行失権となってしまいました。
一方、完走に徹して途中で合流したショーとダフームは、揃ってゴールラインを通過し、それぞれ馬体検査を通過しました。
ハイペースの走行を続けながらも、まったく問題なく馬体検査を通過していたヤノスは、第3レグでも、引き続き好タイムをキープ。続くファウストと勝太郎も国際基準の13kmに近いタイムで走行。完走に徹してゆっくりと走行する2頭を含め、合計5頭が、最終第4レグに駒を進めました。
◇第4レグ◇
最終第4レグの走行距離は25km。午後1時26分頃に、単独トップのヤノスがスタート。暫定2位のファウストとの差は19分28秒でした。
過去に、照月湖国内競技80kmの優勝経験もあり、今シーズン第2戦80kmでも優勝するなど、数々のタイトルを獲得しているヤノスですが、2008年照月湖CEI80kmでは、コース終盤で突然、前に進まなくなり、途中棄権したという過去があります。
スタリオンには成績にムラがある馬が多いと言われていますが、現時点のヤノスにとっては、残り25kmでおよそ20分という差は、完全なセーフティーリードとは言い切れません。
一方、およそ20分差でスタートした暫定2位のファウストは、最終第4レグで一気にスパートをかけます。
ファウストは、もともと6才という若さでテビスカップを完走した素質馬。日本に来てからは、怪我のため長期休養を余儀なくされるなど、不運が続いていましたが、今シーズン第1戦80kmで復活し、続く第2戦120kmも余力を残して完走。第3戦160kmこそ、不運な跛行失権となりましたが、今後の活躍に大きな期待が寄せられている一頭です。
なお、長丁場のエンデュランスでは、途中で馬の状態が悪くなっても、クルーたちのケアや、走行中のペース・コントロールなどで、馬の状態を回復させることができます。
第2レグの馬体検査で、歩様の乱れを指摘されたファウストも、第3レグの馬体検査ではすっかり回復し、問題なく通過。最終第4レグで、一気にスパートをかけ、トップのヤノスにグングンと追いついていきます。
一方、ファウストとほぼ差のない3位でスタートした勝太郎は、予定通り完走に徹して、ゆっくりと走行。2スター以上のクオリファイ条件もすでにクリアしていますが、来シーズンの照月湖CEI160kmを見据えて調整に専念。優勝争いは、ヤノスとファウストの2頭に絞られました。
トップを走るヤノスは、途中、前に進まなくなる時もありましたが、全体的には軽快なペースで、順調に走行。追い上げるファウストを突き放します。
一方、ハイペースで飛ばしていたファウストでしたが、終盤、ライダーが後肢の歩様に違和感を感じ、追走を断念。引き馬をするなど回復に専念することなりました。
エンデュランスでは、最終レグを含めて、継続して走れる余力を残した状態でなければ、馬体検査を通過できません。その範囲内で最大限、馬の能力を引き出すことも、エンデュランスの見どころの一つです。
最初にゴール地点に登場したのは、第3レグ中盤からトップに立ち、最後までリードを守りきったヤノスでした。
これまでのレグと同様に、最後の馬体検査も危なげなく通過。ハンガリー産のシャギア・アラブで、現役スタリオンという異色の名馬が、第2戦80km優勝に続き、第4戦120kmも優勝。2戦2勝と完璧な成績で今シーズンを締めくくりました。
20分ほど遅れて、途中で追走を断念したファウストがゴール。それから1時間後に、完走に徹した勝太郎がゴール。
さらに1時間後、途中で合流したショーとダフームが揃ってゴールラインを通過し、それぞれ無事、馬体検査を通過。
今シーズン120km競技初登場のニューフェイス、ヤノス、ダフーム、ショーの3頭が揃って完走を果たし、2009年春に開催される照月湖CEIシリーズに向けて、世界を目指す新たな候補馬たちが誕生しました。
◇最終結果◇
  
最終結果がこちらです。第4レグに進出した5頭は、すべて最後の馬体検査を通過し、着順通りの結果となりました。
また、栄えあるベスト・コンディションホース賞には、圧勝したヤノスが選ばれています。
  
120kmに出場した馬のクオリファイ状況がこちら。優勝したヤノスと第4位のショーが、それぞれ1つ目のクオリファイ条件をクリア。第3位の勝太郎はなんと4つ目、準優勝のファウストと、第5位のダフームが、リーチとなる2つ目のクオリファイ条件をクリアしました。
  
なお、来年には最大の難関、CEI***160km競技2回を含む、合計3回の照月湖CEI大会が開催されます。すでに2スター120km以上のクオリファイ条件を2つクリアし、リーチがかかる馬たちがこちら。この8頭は、あと1回、CEI***160kmを、時速13km以上で完走できれば、世界への道が開かれます。
その他、1スター80km以上を完走し、来シーズン初戦から2スター120kmに出場できる馬たちにも可能性が残されています。
2010年ケンタッキー世界選手権で、日本のエンデュランス・ホースによるチーム出場は果たせるのか?
運命の2010年照月湖CEIシリーズは、来年5月に開幕。皆さんも、ぜひ大会まで足を運び、この壮大な夢が現実となる感動を、間近で味わってみてはいかがでしょうか?
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