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Lesson.01*エンデュランスの歴史(世界編) |
◆世界中で最も古く、そして新しい馬術競技
エンデュランスは、80km〜160kmもの距離を、人と馬とが協力し合って完走を目指す長距離耐久騎乗競技です。その歴史は古く、かつて馬たちが、移動手段の主役だった時代にまでさかのぼります。
より速いスピードと優れた耐久力を備えた馬が求められた当時から、世界各国で、様々な耐久騎乗レースが行われてきました。しかし、文明の発展に伴い、やがて馬たちは、移動手段としての主役の座を奪われていきます。
そんななか、1955年に、アメリカで、新しい耐久騎乗競技が産声をあげました。正式名称は、「ウエスタン・ステイツ・ワン・ハンドレッド・マイルズ・ワン・デイ・ライド」で、通称「テヴィスカップ」。かつてゴールド・ラッシュに沸いた西部開拓時代に、開拓者たちの交通の要となっていた荒涼とした原野や、シエラネバダ山脈の険しい道を越えて、馬とともに、160kmの距離を一日で走るという過酷な競技でした。
その目的は、西部開拓時代のコースと、そのフロンティア・スピリットを末永く残そうというものでしたが、この耐久騎乗競技は、やがて近代スポーツ馬術の一つ、エンデュランスとして、世界中に普及していったのです。
◆世界中で親しまれる人気種目として定着
このテヴィスカップが、これまでの長距離耐久騎乗レースと決定的に異なるのが、獣医師の監督下による、馬の福祉を第一義にした近代スポーツ馬術として実施された点でした。
テヴィスカップでは、スタート前とゴール後だけでなく、コース中にも、馬の健康状態をチェックする馬体検査が行われ、「馬が前に進もうという気持ちを持ち、競技を継続できる状態」になければ失権となる、というルールが採用されたのです。
テヴィスカップより前に行われていた耐久騎乗レースでは、このような馬の福祉やスポーツ馬術という概念はあまりなく、実際に馬がレース中に命を落とすこともあったそうです。
こうして、近代スポーツ馬術として生まれ変わった耐久騎乗競技、エンデュランスは、世界中の人々に受け入れられ、瞬く間に普及。1985年に、FEI国際馬術連盟の公式種目として認められ、2004年にアラブ首長国連邦で開催されたドバイ・エンデュランス世界選手権では、公式種目中、最多の参加国数を誇る人気種目となり、現在も、世界中の人々に親しまれています。
かつて、その「移動力」で世界地図を塗り替え、人類の歴史に大きな影響をもたらした馬たち。1955年に誕生したばかりの新しいスポーツが、これほどまでに世界中の人々に受け入れられたのは、自然の中で、その「移動力」を競うエンデュランスが、人間と馬との絆を最も実感できるスポーツだからかもしれません。
◆外乗ファンのためのワンポイント講座
「エンデュランスの基本を習得しよう」
乗馬のシチュエーションで、一番人気が高いのは、やはり、自然の中を馬と一緒に駆け巡る「外乗」でしょう。日本でも、外乗専門の乗馬クラブなどもあり、多くのファンが、馬上から見る景観などを楽しんでいます。
エンデュランスは、この皆さんが楽しんでいる外乗の延長にあり、長距離を走行するのに適した騎乗法や、坂道の上り下り、川の渡り方、馬の健康状態を見極める方法など、外乗に役立つ騎乗技術が確立されています。
これらのエンデュランスの基本を習得し、馬との絆を深めながら走れるようになれば、ただ景観を楽しむだけではない、「外乗」の新しい魅力が見つかるでしょう。
そして、いつかはあなたも、エンデュランスに挑戦してみてはいかがでしょうか?
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