 |
 |
Lesson.02*馬と人間の重心を一致させる |
◆前を向いて走る馬からは、ライダーの姿は見えない
「アメリカン・スタイル」の特徴は、馬の動きを邪魔せず、気持ち良く走らせること。そのために欠かせないのが、「馬と人間の重心を一致させる」という概念です。
人間が肩車して歩く場合と同じように、馬が気持ち良く走っている時は、ライダーと馬の重心の位置が一致している時です。反対に、ライダーがバランスを崩し、重心の位置が定まらなくなると、馬はとたんに走りづらくなり、障害に集中するどころではなくなってしまいます。
また、馬の目は、顔の両サイドにあり、およそ350度もの広い範囲を見渡すことができますが、後ろの10度だけは死角となり、前を向いて走っている馬からは、騎乗しているライダーの姿は見えません。
つまり、馬は、姿の見えないライダーを信頼し、その体重や重心の位置を背中で感じながら、合図に従ってくれているのです。
そのため、馬は特に、跨がっているライダーのバランスや重心の変化に、敏感に反応します。馬が障害に集中し、気持ち良く走るためにも、「馬と人間の重心を一致させる」という概念は、基本中の基本であると同時に、必要不可欠な技術なのです。
◆手綱なし、鞍なしでも飛越できるようになろう
こうした理想的なバランスをマスターするには、パワーよりもバランスを重視する「アメリカン・スタイル」を習得するのが一番の近道です。
最終的には、両手を手綱から離したり、鐙をはかないでも、障害を飛越できるようになります。
また、高度なバランス感覚を身につけ、馬の重心の位置をしっかりと感じ取れるようになれば、バランスが取りづらい小さなポニーでさえ、鞍をつけなくても障害を飛べるようになるでしょう。
見た目には、ちょっと、その難しさが分かりにくいかもしれませんが、馬が小さければ小さいほど、バランスが取りづらく、その上、鞍もつけないで乗るのは、とっても難しいんですよ。
このように、ライダーが正しいバランスを習得し、馬と人間の重心を一致させることができれば、馬は気持ち良く走れるため、障害も飛越しやすくなります。そうして、馬の能力を最大限引き出して、馬に障害に対する自信をつけさせ、やがて自らが飛ぼうという気持ちにさせることも、「アメリカン・スタイル」の目標の一つなのです。
まずは、馬と人間の重心の位置を意識して騎乗することを心がけ、理想的なバランスの獲得を目指していきましょう。
◆今回のツボ
「馬の重心の位置を意識して騎乗する」
|